歴史とテロワールを探求するスロベニアのワイナリーの数々:前編

歴史とテロワールを探求するスロベニアのワイナリーの数々:前編

歴史とテロワールを探求するスロベニアのワイナリーの数々:前編


スロベニアは、歴史と自然が織りなすテロワールのワインの宝庫です。伝統を重んじながら、革新的な技法で醸されるワインたちは、各ワイナリーごとに個性豊かな表情を持っています。数あるワイナリーの中から、特に魅力に溢れる5つのワイナリーを厳選し、その歴史や風土、そして情熱が生み出す味わいをご紹介します。前半はそのうちの3つを紹介します。


プトゥイスカ・クレト(Ptujska Klet):スロベニア最古のワイナリー

プトゥイスカ・クレト(Ptujska Klet)は、スロベニア北東部、ドラーヴァ川沿いにある歴史都市プトゥイ(Ptuj)に根ざしており、700年以上の歴史を誇るスロベニア最古のワイナリーです。その存在はスロベニアのワイン造りの歴史と文化そのものであり、単なるワイン生産者を超え、地域のテロワールと伝統を守り、過去から未来へと歴史を繋ぐ役割を担っています。

1. 所在地と周辺環境

プトゥイスカ・クレトは、スロベニア最大のワイン産地であるシュタイエルスカ地方(Štajerska)の中心都市、プトゥイ市に位置しています。プトゥイの歴史は長く、古代ローマ時代から続いていると言われており、ドラーヴァ川沿いの美しい景観と、プトゥイ城をはじめとする中世の建造物によって作られた街並みが特徴となっています。ワイナリーはプトゥイ城の麓に位置し、周囲にはなだらかな丘陵地帯が広がり、ブドウ畑が点在しています。

シュタイエルスカ地方は、温暖な大陸性気候と、石灰岩や泥灰土、砂岩などが混ざり合った肥沃な土壌を有しており、ブドウ栽培に理想的な環境と言えます。夏は暖かく、冬は比較的温暖で、日照時間も長く、ブドウの成熟が促されます。また昼夜の寒暖差が大きく、ブドウに酸味と複雑な風味をもたらします。ドラーヴァ川がもたらす湿度も、ブドウの生育に良好な影響を与えています。

2. 生産量と栽培面積

プトゥイスカ・クレトは、スロベニア国内で最大規模のワイナリーの一つであり、年間生産量は数百万リットルに達します。スロベニアのワイン生産量全体の中でも大きなシェアを有しており、プトゥイスカ・クレトがスロベニアのワイン産業にとどまらず、経済そのものに大きな役割を果たしていることの証左です。

自社畑と契約農家の畑を合わせて、約300ヘクタールのブドウ畑を所有・管理しており、これらの畑はプトゥイ周辺の丘陵地帯に広がり、多様な土壌と気候がバラエティ豊かなワインを生み出す基盤となっています。畑は細かく区画分けされており、それぞれの区画に最適なブドウ品種が栽培されています。

近年は品質向上を目指し、収量制限による丁寧なブドウ栽培に取り組んでいます。また契約農家との連携を強化し、高品質なブドウの安定供給を目指しています。

3. 栽培品種

プトゥイスカ・クレトでは、様々なブドウ品種を栽培していますが、特に白ブドウ品種が中心となっています。これはシュタイエルスカ地方の気候と土壌が、白ブドウの栽培に非常に適しているためです。代表的な品種は以下のとおりです。

ラシュキ・リーズリング(Laški Rizling)

シュタイエルスカ地方を代表する品種であり、スロベニアで最も多く栽培されている白ブドウです。旧ユーゴスラビア時代には「イタリアン・リースリング」として知られていました。フレッシュな酸味と、柑橘系の香り、ミネラル感が特徴です。プトゥイスカ・クレトでは、様々なスタイルのラシュキ・リーズリングを生産しており、辛口から甘口まで幅広いラインナップを提供しています。

シャルドネ(Chardonnay)

世界的に有名な白ブドウ品種で、プトゥイスカ・クレトでも多様なスタイルのシャルドネが生産されています。フレッシュでフルーティーなものから、樽熟成による複雑味を持つものまであり、どれも豊かな果実味と、程よい酸味が特徴となっています。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

ハーブや柑橘系の香り、そして特徴的な酸味が魅力的な白ブドウ品種で、プトゥイスカ・クレトでは、爽やかで生き生きとしたタイプのソーヴィニヨン・ブランが造られています。シュタイエルスカ地方のソーヴィニヨン・ブランは、ミネラル感が強く、複雑な風味を持つことで知られています。

プトゥイスカ・クレトのソーヴィニヨン・ブランはこちら

ピノ・グリ(Pinot Grigio / Siva Pinot)

繊細な香りと、軽やかな味わいが特徴の白ブドウ品種で、プトゥイスカ・クレトでは、バランスの取れた味わいのピノ・グリが生産されており、飲みやすいスタイルが特徴です。

トラミネッツ(Traminec)

芳醇な香りが特徴的な白ブドウ品種で、バラやライチのような香りが強く、甘口ワインに主に用いられます。一方でプトゥイスカ・クレトでは辛口のトラミネッツも生産しており、その個性的な香りと味わいが人気を集めています。

マスカット(Muškat)

華やかな香りが特徴の白ブドウ品種で、甘口ワインやスパークリングワインによく用いられます。プトゥイスカ・クレトでは辛口のマスカットも生産しており、そのアロマティックな香りが特徴です。

プトゥイスカ・クレトのマスカットはこちら

シルヴァーナー(Silvaner / Zeleni Silvanec)

スロベニアでは "Zeleni Silvanec(ゼレニ・シルヴァナック)" として知られています。プトゥイスカ・クレトでは、繊細な香りでフレッシュな味わいのシルヴァーナーを生産しています。

フルミント(Furmint / Šipon)

ハンガリー原産の白ブドウ品種で、スロベニアでは "Šipon" として知られています。プトゥイスカ・クレトでは、フルーティーで酸味のあるフルミントを生産しています。

これ以外にも少量の赤ブドウ品種も栽培しており、主にブラウフレンキッシュ(Modra Frankinja)やピノ・ノワール(Modri Pinot)などが用いられています。これらの赤ブドウ品種は、白ブドウに比べて栽培面積は少ないものの、プトゥイスカ・クレトのワインラインナップに多様性をもたらしています。

 

 

4. 歴史

プトゥイスカ・クレトの歴史は、1239年にまで遡ります。この年、プトゥイの修道院がワインセラーを建設し、ワイン造りを始めたのが起源とされています。当時のワインは主に修道院の儀式や、貴族のためのものでした。その後、数世紀にわたり修道院がワイン造りを担っていましたが、19世紀には民間の手に渡り、近代的なワイナリーとして発展しました。鉄道の開通やワインの需要増加などにより、プトゥイスカ・クレトは大きく成長を遂げました。

しかし20世紀に入ると、プトゥイスカ・クレトは社会主義体制下で国営ワイナリーとなり、生産効率が重視され、品質よりも量産が優先されました。そして1990年代にスロベニアが独立すると、再び民営化され、自由なワイン造りを行うことができるようになりました。その後は品質向上に重点を置いており、伝統的なワイン造りの技術に最新の設備を組み合わせ、高品質なワインが生産されています。

現在のプトゥイスカ・クレトは、スロベニアのワイン文化を国内外に発信する役割も担っています。ワイナリーは観光客に開放されており、ワイン造りの歴史や、プトゥイスカ・クレトのワインを体感することができます。

5. ワインのラインナップ

プトゥイスカ・クレトは幅広いラインナップを誇っており、それぞれのワインはシュタイエルスカ地方のテロワールを反映し、個性的な味わいを持っています。ワインは大きく分けて、スティルワイン、スパークリングワイン、デザートワインの3種類があります。

主なワインラインナップは以下のとおりです。

プルス(Pullus)

プトゥイスカ・クレトの主要ブランドであり、高品質なワインを提供しています。ラシュキ・リーズリング、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなど、様々な品種のワインが揃っています。プルスのワインはフレッシュでフルーティーな味わいが特徴で、日常の食事にも合わせやすいのが魅力です。プルスシリーズには様々な価格帯のワインがあり、幅広い層の消費者に支持されています。

ハロジャン(Haložan)

プトゥイ周辺のハロゼ(Haloze)地方で栽培されたブドウを使用したワインです。ハロゼ地方は丘陵地帯であり、急斜面にブドウ畑が広がっています。そのためブドウは手作業で収穫され、丁寧に醸造されます。ハロジャンのワインはミネラル感が強く、複雑な味わいが特徴です。プトゥイスカ・クレトのテロワールを最もよく表現した、ワイナリーを代表するシリーズです。

甘口ワイン(Sweet Wine)

プトゥイスカ・クレトではトラミネッツやマスカットなどの品種を使用し、甘口ワインも生産しています。デザートワインとして、または食前酒として楽しむことができます。プトゥイスカ・クレトの甘口ワインは、その芳醇な香りと甘美な味わいが特徴です。

アーカイブワイン(Archive Wine)

プトゥイスカ・クレトでは、過去のヴィンテージのワインを保管しており、特別なイベントやテイスティングなどで提供しています。アーカイブワインは、プトゥイスカ・クレトの歴史と伝統を伝える貴重な存在です。アーカイブワインは、数十年にわたって熟成されたものも少なからずあり、その複雑な味わいはワイン愛好家を魅了しています。

6. ワイン造りの理念

プトゥイスカ・クレトは、700年以上の歴史を持つ伝統を守りながらも、常に革新を追求し、未来への挑戦を続けています。特に地元のコミュニティとの連携を強化することに注力しており、地域の活性化にも大きく貢献しています。彼らは地元の農家との契約を優先しており、地域の雇用創出にも貢献しています。

加えてプトゥイスカ・クレトでは、ワイナリー見学やテイスティングツアーを受け付けています。地下セラーの見学や、ワイン造りのプロセスを見学することもでき、専門家によるワインの説明を受けることができます。ワイナリー見学では、700年以上の歴史を持つ地下セラーを見学することができます。地下セラーは、年間を通して一定の温度と湿度に保たれており、ワインの熟成に最適な環境です。また最新のワイン製造設備も見学することができ、ワイン造りの技術革新を学べます。テイスティングルームでは様々なワインを専門家の解説と共に試飲することができ、自分の好みに合ったワインを見つけることができるでしょう。

7. まとめ

プトゥイスカ・クレトは、700年以上の歴史を持つ、スロベニア最古の由緒あるワイナリーです。彼らはシュタイエルスカ地方のテロワールを反映した高品質なワインを生産しており、スロベニアのワイン文化を国内外に発信する役割も担っています。プトゥイスカ・クレトは単なるワイン生産者にとどまらず、地域の文化と伝統を守り、未来へと繋ぐ存在なのです。プトゥイを訪れた際には、ぜひプトゥイスカ・クレトに立ち寄り、その哲学に触れてみてください。


フレーザー (Fraser) :魅惑の家族経営ワイナリー

フレーザー (Fraser) はスロベニアのシュタイエルスカ・スロベニア (Štajerska Slovenija) 地方に位置するワイナリーで、家族経営の温かさと、テロワールを尊重したワイン造りで知られています。伝統的な手法を受け継ぎながらも、革新的な試みも積極的に取り入れ、高品質なワインを生み出しています。

1. 所在地と周辺環境

フレーザーは、スロベニア北東部のポドラウィエ地域に位置しています。その周辺は美しいブドウ畑が広がっており、ワイン造りの環境が整っています。

2. 生産量と栽培面積

フレーザーの生産量は比較的少量であり、年間6~7万リットル程度です。家族経営のワイナリーであるため、大量生産は行えず、ブドウの栽培から醸造、瓶詰めに至るまで、全ての工程に目を配り、丁寧なワイン造りを心がけています。

3. 栽培品種

フレーザーが所有するブドウ畑の面積は、約20ヘクタールで、畑は南向きの急斜面に位置しており、日照時間が長く、水はけの良い泥灰土壌(砂岩や頁岩も含む)が特徴です。この斜面はブドウの生育に最適な環境を提供し、ブドウの品質を高める上で重要な役割を果たしています。フレーザーでは白ブドウ品種を中心に栽培していますが、近年ではピノノワールなど赤ブドウ品種の栽培にも力を入れています。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

世界的に人気のある白ブドウ品種であり、フレーザーでも栽培されています。フレーザーのソーヴィニヨン・ブランは、ハーブやグーズベリーのようなアロマと、爽やかな酸味が特徴です。

リースリング(Renski Rizling)

ドイツ原産の白ブドウ品種ですが、フレーザーにおいても重要な品種の一つです。柑橘類やリンゴ、蜂蜜のようなアロマと高い酸味が特徴です。

ゲヴュルツトラミネール(Traminec, Gewürztraminer) 

芳香性の高い白ブドウ品種であり、ライチやバラのような華やかなアロマが特徴です。

ピノノワール(Pinot Noir)

ブルゴーニュ地方原産の赤ブドウ品種であり、フレーザーでも少量ですが栽培されています。繊細な香りと、芳醇でエレガントな味わいが特徴です。

フレーザーのピノノワールはこちら

4. 歴史

フレーザーは1830年代に設立された家族経営のワイナリーです。現オーナーも代々ブドウ栽培に携わってきた伝統を受け継ぐと同時に、ワイナリーを発展させ、高品質なワインを生み出すための努力を重ねてきました。伝統を守りながらも、新しい技術やアイデアを取り入れワイン造りを続けています。

5. ワインのラインナップ

フレーザーは、多様なワインを生産しており、それぞれのワインがテロワールを反映した個性的な味わいを持っています。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

ハーブやグーズベリーのようなアロマと、爽やかな酸味が特徴です。サラダやアスパラガス料理との相性が最高です。

リースリング(Renski Rizling)

柑橘類、リンゴ、蜂蜜のようなアロマと、高い酸味が特徴で、スパイシーな料理やデザートとの相性も芳しいです。

ゲヴュルツトラミネール(Traminec, Gewürztraminer) 

ライチやバラのような華やかなアロマが特徴の白ワインで、エスニック料理やチーズとの相性が良いです。

ピノノワール(Pinot Noir)

繊細な香りと、エレガントな味わいが特徴の赤ワインで、鴨肉料理やキノコ料理との相性が良いです。

フレーザーのラインナップはこちら

6. ワイン造りの理念

ワイナリースタッフは自然と共に暮らしており、それがワインの風味の豊かさを生み出しています。持続可能な有機ブドウ栽培は彼らの哲学の重要な部分で、自然に有害な方法で干渉するのではなく、自然を育みながら、そのポテンシャルを引き出すことで品質の向上に努めています。 2011 年からは殺虫剤や除草剤を使わずにブドウを栽培しており、手作業による収穫は最高の品質の実現に寄与します。

彼らにとっての「オーガニック」とは、単なる合言葉ではなく、自然の恩恵に丁寧に報いる方法と言えます。またハーブやクローバー草の混合栽培により、昆虫やその他の動物の生息地を提供し、それがブドウ園の健全性に繋がっていますフレーザーは、国内外のワイン愛好家から高い評価を受けており、ポドラウィエを代表するワイナリーとして認められています。

フレーザーではワイナリー見学やテイスティングツアーを受け付けており、美しいブドウ畑の景色を眺めながら、ワイン造りの過程を学び、様々なワインを試飲することができます。家族経営の温かい雰囲気の中で、ワインを楽しむことができるでしょう。

7. まとめ

フレーザーは、スロベニアのシュタイエルスカ・スロベニア地域に位置する、家族経営のワイナリーで、自然を尊重したブドウ栽培と、伝統的な醸造手法によって造られるワインは、国内外のワイン愛好家から高い評価を受けています。フレーザーのワインに触れることで、スロベニアの家族の絆を感じ取ることができるでしょう。


デヴリ・パックス (Devri Pax) :スロベニアの隠れた宝石

スロベニア北東部、シュタイエルスカ・スロベニア (Štajerska Slovenija) 地域に位置するワイナリー、デヴリ・パックス (Devri Pax) は、その美しい丘陵地帯の景観と、高品質なワイン造りへの情熱で知られています。比較的小規模ながらも、伝統的な手法と最新技術を融合させ、テロワールを最大限に表現したワインを生み出しています。

1. 所在地と周辺環境

デヴリ・パックスはスロベニア北東部のシュタイエルスカ・スロベニア地域に位置しており、周囲はブドウ畑に囲まれ、穏やかで美しい景観が広がっています。

2. 生産量と栽培面積

デヴリ・パックスは、年間約35万本のワインを瓶詰めしています。ワインの 80 パーセントは白ワインで、残り20 パーセントは赤ワインという、シュタイエルスカのワインメーカーとしてはかなりの規模を誇ります。高品質なワインを追求するために丁寧にブドウを栽培・醸造しており、国内外のワイン愛好家から注目されています。所有するブドウ畑の面積は、約73ヘクタールで、日当たりが良く、水はけの良い土壌が特徴です。

3. 栽培品種

フルミント(Šipon、Furmint)

シュタイエルスカ・スロベニア地域を代表する品種であり、デヴリ・パックスの主力品種の一つです。フルミントはハンガリーのトカイ地方で貴腐ワインの原料としても用いられています。スロベニアでは辛口の白ワインとして醸造され、高い酸味とミネラル感、柑橘類やリンゴのような風味が特徴です。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

ソーヴィニヨン・ブランは世界的に人気のある白ブドウ品種であり、デヴリ・パックスではハーブやグーズベリーのようなアロマと、爽やかな酸味が特徴となっています。

リースリング(Renski Rizling)

リースリングはドイツ原産の白ブドウ品種ですが、デヴリ・パックスのリースリングはリンゴや蜂蜜のようなアロマと、高い酸味が特徴です。

イエロー・マスカット(Rumeni Muškat, Yellow Muscat)

イエロー・マスカットは、芳香性の高い白ブドウ品種であり、デザートワインやアペリティフとして楽しまれています。

また近年のデヴリ・パックスは赤ワインの生産にも力を入れており、いくつかの品種が栽培されています。

 

 

4. 歴史

デヴリ・パックスはアドモント ベネディクト会修道士によって1139年に開設され、そのワインづくりの伝統は800年以上にわたって継承されています。彼らの長年にわたるブドウ栽培の歴史は、スロベニアの貴重な文化遺産とも言えます。

5. ワインのラインナップ

デヴリ・パックスは多様なワインを生産しており、それぞれのワインがテロワールを反映した個性的な味わいを持っています。

シポン・フルミント(Šipon, Furmint)

デヴリ・パックスの主力ワインであり、スパークリングワインを筆頭に複数のキュヴェが存在します。

デヴリ・パックスのフルミントはこちら

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

ハーブやグーズベリーのようなアロマと、爽やかな酸味が特徴です。サラダやアスパラガス料理との相性が良いです。

モドラ・フランキニャ(Modra Frankinja, Blaufränkisch)

果実の香りとスパイシーなニュアンスが特徴の赤ワインで、肉料理やチーズと最高のマリアージュです。

6. ワイン造りの理念

デヴリ・パックスは、高品質なワインを造るために畑の管理にこだわっており、収量を制限することで、ブドウの品質を高めています。また有機農法を取り入れ、環境に配慮したブドウ栽培を行っています。加えてブドウは丁寧に手摘みで収穫され、選果されます。そして醸造は伝統的な手法と最新技術を融合させて行われます。発酵には野生酵母を使用することもあります。その後、 ワインはオーク樽やステンレススチールタンクで熟成され、最良の状態で出荷されます。

デヴリ・パックスは国内外のワインコンクールで数々の賞を受賞しており、その品質の高さが評価されています。特にシポン・フルミント(Šipon, Furmint) は数多くの賞を受賞しており、ワールドワインアワード2019にて、2015年のフルミントスパークリングワイン(DP BRUT)が金賞を受賞しています。デヴリ・パックスではワイナリー見学やテイスティングツアーも受け付けており、美しいブドウ畑の景色を眺めながら、ワイン造りの過程を学び、様々なワインを試飲できます。

7. まとめ

デヴリ・パックスはスロベニアのシュタイエルスカ・スロベニア地域に位置する、高品質なワインを造るワイナリーです。伝統的な手法と最新技術を融合させ、テロワールを最大限に表現したワインは、国内外のワイン愛好家から高く評価されています。スロベニアを訪れる際には、ぜひデヴリ・パックスのワインを試してみてください。

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